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なぜ細胞は無限に大きくならないのか?
BIOL1001C-PEP-CNLesson 6
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なぜ自然界には山のように巨大な「単細胞生物」が存在しないのか、疑問に思ったことはありませんか?生命活動の物質的基盤から、細胞の大きさは物理的・生物学的法則によって厳しく制限されています。細胞が無限に大きくなれない核心的な理由は、比表面積(表面積と体積の比 S/V)の制限、そして細胞核が広大な細胞質を制御する能力の限界にあります。

2mm4mm8mmS/V = 3S/V = 3S/V = 1.5S/V = 1.5S/V = 0.75S/V = 0.75体積が増加するにつれて、S/V 比は著しく低下する

1. 物質交換効率の限界

細胞の生命活動はエネルギーの供給と利用なしには成り立ちません。まるで忙しい工場のように、細胞は光合成(photosynthesis) によってエネルギーを捕捉したり、呼吸によってエネルギーを放出したりしており、これには大量の物質の膜輸送が関わります。細胞の体積が増加すると、体積(V)は三乗で増加するのに対し、表面積(S)は二乗でしか増加しません。つまり、比表面積が小さいほど、細胞が外界と物質交換($H_2O$、ブドウ糖、$O_2$ の出入りなど)を行う効率は低下します。

2. 細胞核の制御能力

細胞核は細胞の「頭脳」です。一つの細胞核に含まれる遺伝物質には限りがあります。細胞の体積が大きすぎると、細胞核からの「指令」が細胞の末端に伝わるまでの時間が長くなり、特異的な酵素反応やATPとADPの変換などの複雑な生化学反応を正確に制御できなくなります。したがって、生物体の成長は主に、細胞分裂によって細胞数を増加させる過程、すなわち細胞増殖(cell proliferation)に依存しています。